ビワの実りの季節になってきました。2021年も多くの実をつけています。
ビワは、学名をEriobotrya japonicaといい、原産は中国南西部といわれていますが、日本でも九州四国に自生しているそうですね。
民間療薬で科学的に証明されているものではありませんが、ビワの葉を煎じて咳止めや食中毒に使ったり、ビワの葉を炙って温灸に使ったりすることもあります。
また、慢性副鼻腔炎とか鼻閉がいつまでも治らない時に使われる辛夷清肺湯には、ビワの葉が配合されています。お薬になる樹でもあります。
ビワの花が咲いていたのは昨年の11月でした。半年をかけて実を育ててくれています。
摘蕾や摘果も様子を見ながら行ってきました。5月には網かけをして、鳥たちに食べられるのを防いでいます。多くの実が色付き、収穫を待っています。
実の収穫後は保存していると黒くなってくるので、早く召し上がっていただきたいです。
多すぎると思われた方、ちょっと手を加えて食べてみたいという方のために、レシピを紹介していきます。
ビワの実を使ったレシピ
びわのコンポート
コンポート(砂糖漬け)をびわでも作れます。
材料
- びわ 20コ
- 水 500cc
- 砂糖 70g
- はちみつ 大さじ1
- レモン汁 大さじ1
作り方
- 水、砂糖、レモン汁、はちみつを鍋に入れておく
- びわは、種のまわりに包丁で1周切込みを入れて、種とへたを取り除く
- 皮と白い薄皮も取り除いて、鍋の中に漬ける
- 加熱、沸騰後3分弱火で煮る
- 途中、灰汁がでてきたら取る
びわジャム
もう少し、日持ちさせたいなら、ジャムにしてみるのはいかがでしょう。
材料
- びわ 20コ(1個50gとすると、1kg)
- 砂糖 250g(びわの25%)
- レモン汁 15cc(レモン半個分)
作り方
- 薄めの塩水をつくっておく(びわが変色しないためです)
- びわは、種のまわりに包丁で1周切込みを入れて、種、へた、種の周りの薄皮を取り除き、塩水に漬ける
- びわをよく洗う(砂糖の量を決めるために、重さを測っておく)
- 鍋にびわと砂糖を入れて、びわをつぶしながら、中火で煮込む(焦げないように注意しながら好みの固さになるまで)
- 仕上げにレモン汁を入れ、混ぜながら1~2分強火で煮込む
びわ酒
果実酒にされるのはいかがでしょう?
材料
- びわ 1kg
- 氷砂糖 400g
- レモン 1個
- ホワイトリカー 1.8L
作り方
- びわは、よく洗って水気を拭き取っておく
- レモンは、皮と白いわたの部分を取り除いて4つくらいに輪切り
- 果実酒を造るための広口瓶は、煮沸するか、よく洗って乾かした後ホワイトリカーを吹きかけて消毒しておく
- 広口瓶にびわと氷砂糖を交互に入れる
- レモンを入れて、ホワイトリカーを注ぎ、冷暗所に置く
- 3ヶ月くらい経ったら、レモンを取り除く。この頃から、飲めます。
ビワの種について
ビワの実の中に大きな種があります。この種をお酒に漬けて1年くらいおいたものがびわエキスと呼ばれています。
ビワだけでなく、バラ科の種子(アンズ、ウメ、モモ、スモモ、サクランボなど)には、アミグダリンやブルナシンという青酸を含む天然の有害物質が含まれています。
平成29年にビワの種子を粉末にした食品から、天然の有害物質が高い濃度で検出され、それ以降農林水産省では”ビワの種子の粉末は食べないようにしましょう”と呼びかけています。
粉末にすると、予想以上に大量に有害物質を摂ってしまうことになるそうですよ。
熟した果肉に含まれる有害物質はごくわずかで、健康被害がおこることは無視できると言っています。
ビワだけでなく、バラ科の種子を使った料理を食べる機会があれば、注意が必要ということでした。
付け加えておくと、青梅にも有害物質は高濃度に含まれていることが知られていて、そのまま食べるには適していないそうです。
梅干しや梅酒、塩漬けに加工することにより、大幅に有害物質が減少するということでした。
まとめ
びわの実が2021年もたわわに実っています。
収穫はもうすぐです!
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