さつまいもの苗を植え付けて1ヶ月。
2021年は例年に比べて、葉の茂りが早いような気がしています。
梅雨も明けて、ますます元気に育っていくのではないかと期待はふくらみますね。
もう少ししたら、つる返しをすることになります。
なるべく大きな芋にして収穫するために行う作業ですが、これをすると、つるがちぎれてしまうことがあります。
他のつるの葉が光合成をしてくれるので、ちぎれたつるは廃棄ということになるのですが、料理をしてみたところ、これがとても美味しい!
そこで、これから、ちぎれたつるの調理方法をお知らせしますね。
1回めのつる返しの時と、2回めのつる返しの時、収穫の時と3回つくることができるのですが、同じ苗からのつるであっても味が違うように思いました。
1回めのつる返しの時は、しゃきしゃきした感じ。次第に甘みも増してしっとりした感じになっていく。味の違いも楽しんでみませんか?
芋づるとは
サツマイモの苗は、土にふれると不定根と呼ばれる根を伸ばします。
この根からも水分や養分を取り込むことができるのですが、取り込んだ養分を貯蔵する芋は小さいものしかできません。
そこで、植え付け後すぐにでた根の芋を大きくして収穫するために、つるを葉の上に返して不定根を取り除く作業が必要になってきます。これをつる返しと呼んでいます。
”つる”とは葉を付けながら伸びていく茎 なのですが、料理して食べたのは、葉の茎、つまり葉についている茎でした。
サトイモで、”ずいき”という部分です。
調理の本を探すと、芋づるは、さつまいもの葉と葉の茎をさしているものとして書かれていました。
それに倣い、サツマイモの葉のついた茎の部分を芋づると呼んでいきます。
芋づるを使った料理
芋づるのキンピラ
材料
- 芋づる ひとつかみ(180g)
- 醤油 大さじ1
- 砂糖 小さじ1~2
- ゴマ油 大さじ1
作り方
- 芋づるは、3~5cmの食べやすい大きさに折りながら、筋をとる
- 熱湯に通すと、折ったところから筋が離れてくるので、その筋も取る
- 水にさらす(アクをとります)
- フライパンにゴマ油を入れて加熱
- そこに芋づるをいれて、炒る
- 砂糖、醤油で調味
折ったところから水にさらす方法、筋を取って水にさらしてそのまま調理する方法もあります。できるだけ、アクを少なくしたいものです。
また、筋を取らずに柔らかいところだけで調理することもできます。
筋をしっかり取ると、ぽりぽりとした食感がより味わえますよ。
芋づるの煮物
さつまいものつるを煮物にするのも、一度ゴマ油で炒めるとおいしさが倍増します。
材料
- 芋つる 300g(腕の太さくらい)
- 砂糖 大さじ2
- 醤油 大さじ2.5
- 酒 大さじ2
- ゴマ油 大さじ1
作り方
- 芋づるは、2~3cmにポキポキ折りながら筋を取る
- 水にさらす(アクをとります)
- フライパンにゴマ油をしき、水からあげた芋づるを炒める
- しんなりしてきたら、砂糖を加え混ぜ合わせて、一旦火を止める(甘みをなじませます)
- 醤油、酒を加え、水分がなくなるまで炒める
芋づるだけでなく、豚肉のコマ切れ(芋づるの前に炒めます)、しいたけ(細きりにして芋づると同時に調理)、油揚げ(短冊に切って芋づると同時に調理)なども加えると、副菜としてボリュームがでます。
お好きな具材でも試してみてくださいね。
芋づるのサラダ
和食ばかりでなく、洋食にも使えないものかと考えてみました。
芋づるを茹でておいて、マヨネーズで和える。という、どんな野菜にも使える調理方法です。
材料
- 芋づる ひとつかみ(180g)
- マヨネーズ 大さじ2
- 酢 小さじ1
- 塩・胡椒 少々
作り方
- 芋づるは、筋を取り除き、食べやすい大きさ(3cmくらい)に切って水にさらす
- 30分位たって水からあげて、ゆがく(5分くらい)
- 湯を切って、粗熱をとり、酢を絡める
- マヨネーズで和える
- 塩・胡椒で味を整える
酢を使うとマヨネーズの量を抑えることができるので、使わない時にはマヨネーズの量を増やしてくださいね。
ツナ、エビ、などを加えると味に変化がうまれます。仕上げにゴマを使うのもオススメです。
さつまいもの芋づるを美味しくいただきましょう!のまとめ
日本にもかつてあった、食べ物が少なく、多くの人が飢えていた時代には、芋づるは貴重な食べ物だったと聞きました。
現代では、ほとんど廃棄されるか、飼料として家畜に与えられるか、緑肥として畑に戻されるか、ということで、口にする機会は減っていますよね。
しかし、栄養的には、鹿児島県によると、ゆがいたものでもビタミンCや葉酸、ポリフェノールが含まれているそうです。
サツマイモの品種によっては、栄養素の数値や調理後の味も違うかもしれません。
芋づるが手に入ったら、是非食べてみてくださいね。
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